【ガイドライン2】レーシックを受けられる人の条件

2.適応

 

屈折異常の矯正において、眼鏡あるいはコンタクトレンズの装用が困難な場合、医学的あるいは他の合目的な理由が存在する場合、屈折矯正手術が検討の対象となる。ただし、エキシマレーザー装置による屈折矯正手術の長期予後についてはなお不確定な要素があること、正常な角膜に侵襲を加えることなどから慎重に適応例を選択しなければならない。

 

【解説】

 

レーシックは、だれでも受けられるのではなく、医学的に、レーシックが適さないケースもあることを示した規定です。

 

私たち患者としては、レーシックにはリスクもあることを理解して、十分に納得したうえでレーシックを受けることが求められます。

 

 

1) 年齢

 

患者本人の十分な判断と同意を求める趣旨と、late onset myopia を考慮に入れ、18歳以上とする。なお、未成年者は親権者の同意を必要とする。

 

【解説】

 

レーシックを受けられるのは、18歳以上であることを定めた規定です。

 

なぜ18歳以上でなければならないのかというと、若い人の場合、レーシックのリスクなどについて、十分に理解できていない可能性があることと、近視が、成人後も進行する場合があり、レーシック後の再矯正が必要となる可能性に配慮しているからです。

 

 

2)対象

 

屈折値が安定しているすべての屈折異常(遠視、近視、乱視)とする。

 

【解説】

 

「屈折値が安定している」というのは、見えにくい原因が、何らかの病的な理由ではないということです。

 

何らかの病的な原因で視力が落ちているのであれば、その病的な原因を治療することを優先すべきだということです。

 

 

3)屈折矯正量

 

(1)近視PRK については、前回どおり矯正量の限度を原則として6Dとする。ただし、何らかの医学的根拠を理由としてこの基準を超える場合には、十分なインフォームド・コンセントのもと、10Dまでの範囲で実施することとする。なお、LASEK(laser epithelial keratomileusis)およびepi-LASIKによる近視矯正については近視PRK に準じるものとする。

 

【解説】

 

「D」というのは、レンズの屈折力を表す「ジオプトリー」という単位です。ジオプトリーの詳細な説明は省略しますが、ようするに、レーシックでは6Dを超える「過度な矯正」は行ってはならないという規定です。

 

つまり、適応検査を受けて、極端に視力が悪いと判断されると、レーシックできないことがあるということになります。

 

 

(2)近視LASIKについては、PRK に準じて実施すべきこととする。なお、矯正量の設定に当たっては、術後に十分な角膜厚が残存するように配慮しなければならない。

 

【解説】

 

 

ここで言う「近視LASIK」というのは、一般的な、フラップを作成して行うレーシックのことです。

 

一方で、「PRK」というのは、フラップを作らずに角膜上皮に直接エキシマレーザーを照射する術式のことです。角膜が薄く、フラップを作れない人に行うレーシックです。

 

どちらにしても、角膜厚が十分に残るように配慮しなければならないということを規定しています。

 

 

(3)遠視LASIK については、矯正量の限度を6Dとして実施すべきこととする。ここでの屈折矯正量は等価球面値で表現しており、術後の屈折度は将来を含めて過矯正にならないことを目標とする。今後、我が国における術後成績の集積が不可欠であり、これらの結果をもとに適応および矯正量について再検討されるべきである。特に、企業側が行う使用症例の術後成績収集に対しては積極的に協力し、エキシマレーザー装置の安全性と手術効果に対する評価を定期的に行うことが望まれる。

 

【解説】

 

日本でこれまでに行われたレーシックの症例の多くが、品川近視クリニックなどの、一部の民間クリニックに集中しているのが現状です。

 

そこで、これらの民間クリニックに、データを積極的に提供してもらい、レーシック技術の向上に貢献してもらうことを求める規定です。